論語とコンピュータ <漆畑晶 OSS 著作集>

画像処理ソフトウェアユーティリティ群 Netpbm の主要開発者である漆畑晶氏より、寄稿されたオープンソース・ソフトウェアに関する著作を、クリエィティブ・コモンズ・ライセンスにより公開します。作品によってライセンスの種別が異なるのでご注意ください。

作者より

なにか良いものをタダで貰ったり使わせてもらったときは、必ずお礼を言
うものです。お礼を欠いていると、おかしなことになってしまいます。誰
でも自由に利用できるオープンソース・ソフトウェアも同じです。感謝を
欠かしてはならないのです。

「論語とコンピュータ」は、日本はもとより中国にも類似の思想表白は無く、派生的作品を作る意欲のある人や集団も今のところは無く、今後出現したとしても原作者によく相談し、かなり趣旨の違う作品を目指すと考えます。また「何故『論語とコンピュータ』を唱えるのか」は唱えている当人の主張で他の人が主張するものではないと考えます。そのため、この2作は CC BY-ND 4.0 ライセンスで公開することとしました。

一方「漸進的情報処理」「ソフトウェア開発を理解してもらうには」「Linux From Scratch」の3作については、技術や社会環境の変化により情報を追加したり訂正したりすることを認めるべきと考えます。よって ND 条項を付けずに CC BY 4.0 ライセンスで公開します。

改訂:-
初版:2024年2月5日

“論語とコンピュータ <漆畑晶 OSS 著作集>” への1件の返信

  1. 漆畑様、昨日25日にブース隣でしたWikimedians of Japan User Groupの柴田由美子です。いただいた「論語とコンピュータ」は読み出したら止められず、真のpage turnerでありました。

    「ソース(原典)を当たるのです。」これはWikipediaの編集に当たり徹底的に守らねばならないルールとされていますが、おかげさまで、その背景がより深く理解できました。

    「辞譲の心は礼の端(はじまり)也」、日本の技術のファンデーションである方々がたとえそれでも感謝されるよう、私は少なくとも世界中のWikimedians間で(嫌味にならず好かれるよう)アピールしていこうと思いました。

    「フリー」と「オープン」の違いの歴史的経過も大変勉強になりました。Wikimediaのプロジェクト群を誰かに日本語で説明するとき「自由」と「無料」をそれぞれに理解していただこうと努めてまいりました。(Wikimediaのプロジェクト群において「無料」は、基礎教育を一人でも多くの人へ、というコンテクストにおいてであり、決して著作権を侵害するためではありません)

    「カーネル」と「シェル」の説明も、私のようなレベルでも腹落ちできました。

    「(*12) GNU/Linux と呼ぶべきと主張しているが、賛同者は少数派にとどまっている。GNU/Linux の呼び名に反感を持つ者は積極的な運動を展開していて、Wikipedia から排除しようという動きも見られる。」について日本語のWikipediaを見たところ、「GNU/Linux」の他に「GNU/Linux名称論争」というページがあるのがわかりました。そこにある画像が、ブースに置いていらっしゃったパソコンにあったことを思い出しました。両ページの「履歴表示」をクリックしました。この中には協会の方々がいらっしゃるのでしょう。「感謝」の幾つかの手段を使用し送ろうと思ったのですが、どなたに送るべきなのかが理解できませんでした。

    リンカーン大統領の言葉、このことがアメリカの小学一年生の教科書に書かれているのでその本を久しぶりに取り出しました。この本は子供用なのでイラストと共に「I like my friend’s bike, but that does not mean that I am free to take it. That would be hurting my friend’s freedom.」と説明されていました。

    「英語をはじめとするヨーロッパの言語は表意文字」、というのはこのままで良いのでしょうか。

    「合成の誤謬」は社会のあらゆるところで思い出す言葉ですが、「フリーソフトへのただ乗り」のあたり、ここでも、と理解できました。

    先人に感謝しつつ日常を送ろう、と改めて思いました。

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